こんにちは。高級ダウンのクリーニング専門店【OMOIYARI】です。
【OMOIYARI】では、今春も高級ダウンのクリーニングのご依頼をたくさんいただきました!
大切なダウンを来シーズンも気持ちよく着ていただくために、丁寧にクリーニングしている私たち。
今回は、ご依頼の多いカナダグースのクリーニング実例を2つご紹介いたします。
どんなふうに職人が目利き〜クリーニングをしているのか、早速見ていきましょう!
■事例1:
カナダグース / ダウンジャケット(黒)
【OMOIYARI】にご依頼いただくことも多いカナダグースのダウンジャケット。
今回ご依頼いただいたのは、黒いジャケットです。
STEP1 目利き
写真ではわかりにくいかもしれませんが、黒いダウンジャケットの前身頃部分に白いスレの汚れがついています。
拡大してみると、汚れがよくわかりますよね。他にも、袖口などにも汚れがありました。
カナダグースは、こうした汚れをこすって取り除こうとすると、生地の色が抜けやすくなる性質があります。特に黒いジャケットは色素が抜けてしまうと目立ってしまいますので、慎重に作業を進めていく必要があります。
STEP2 前処理
汚れをしっかりと落とし、かつ色素が抜けてしまうのを防ぐために、前処理の段階では、通常の前処理よりも濃度が低くなるよう調整した洗剤でシミ抜きをしていきます。 力を加え過ぎてしまうのも絶対にNGですので、経験値の高い職人が丁寧に作業していきます。
STEP3 機械洗浄〜乾燥
前処理をして、汚れが動きやすくなったら、機械洗浄をしていきます。機械洗浄や乾燥機にかける際には、ジッパーが破損したり、金具と生地が擦れて生地が痛まないように、紙や銀紙でジッパーを保護することもあります。
(写真はダウンではなくレザージャケットのジッパーを保護している様子)
STEP4 クリーニング完成!
こちらが、無事にクリーニングが完了したカナダグースのダウンジャケットです。 前身頃の白い汚れもスッキリときれいになりました。
■事例2:
カナダグース / ダウンジャケット(ベージュ)
次にご紹介するのは、同じカナダグースの高級ダウンジャケットのクリーニング事例です。 今度のダウンジャケットはお色味がベージュ。フード部分にファーもついているタイプです。
STEP1 目利き
カナダグースの高級ダウンは、ファーがついているタイプも多く、クリーニング時には可能であればファー部分は取り外して別々に洗います。
クリーニング前の点検では、ポケットの縫い目近くや前立て部分の縫い目周りに黒ずみがついていました。
厚めの生地素材を使うことの多いカナダグースのダウンジャケット。
着用時に縫い目やファスナー周りの表面に、アタリと呼ばれるスレのようなものが目立つことが多くあります。
今回のケースでも、縫い目やファスナーの周辺にアタリや汚れがついていました。
ベージュの色味は特に汚れが目立ちやすいため、目利き段階でも丁寧にチェックしていきます。
また、カナダグース以外のダウンにも当てはまる話ですが、ダウンの汚れがつきやすいのは利き手と反対側の袖口です。
時計を利き手と反対側にする方が大半なので、時計と生地の擦れや、糸のほつれなどがないかも点検していきます。
STEP2 前処理
特に袖口周りは、手首と当たる部分のため、内側に汚れがつきやすくなります。
前処理の段階で、こうした汚れがつきやすい部分は丁寧に作業して汚れが取れやすい状態になるよう処理します。
ただし、袖のリブ部分は汚れを取ろうと引っ張ったりすると、生地が伸びてしまうケースがあるため、汚れが強い場合には服を裏返して袖のリブ部分を引っ張らないように気をつけて処理を進めます。
STEP3 機械洗浄〜乾燥
クリーニング時には、石油系の溶剤を使うドライクリーニングではなく、ウェットクリーニングで洗っていきます。
今回のジャケットはボタンが壊れやすいタイプではなかったので、そのまま機械洗浄や乾燥機にかけました。
【OMOIYARI】では、乾燥機にも内部に衣類を守るためのネットをつけているので、生地にやさしく仕上げられます。
STEP4 クリーニング完成!
今回は、ファーも取り外しできるタイプだったので取り外して油性処理をしました。ファーもふっくらと仕上がり、きれいになりました。
【OMOIYARI】では、ファーやレザーなどの異素材を使ったダウンももちろん対応可能です。
ぜひ気軽にご依頼くださいね。